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第7回 「一皮むけた」瞬間(上)

一歩ずつ、前に進もう 2016/02/13(土) 12:11

CMNブログ第二週担当の水谷弘隆です。寒い中にもそろそろ春の訪れが感じられる季節ですね。インフルエンザが猛威を振るっているようですが、予防が肝心。花粉症対策と合わせて外出時は必ずマスクです。

今回のお題は、「成長を実感する」。自分が、これまでのキャリアの中で「一皮むけたなあ」と思った瞬間を振り返って、「それはいったい何だったのか」を三回に分けて考えてみます。

CMNブログ第二週担当の水谷弘隆です。寒い中にもそろそろ春の訪れが感じられる季節ですね。インフルエンザが猛威を振るっているようですが、予防が肝心。花粉症対策と合わせて外出時は必ずマスクです。

今回のお題は、「成長を実感する」。自分が、これまでのキャリアの中で「一皮むけたなあ」と思った瞬間を振り返って、「それはいったい何だったのか」を三回に分けて考えてみます。

 学校を出て仕事の世界に入り、働いて自分で食い扶持を稼ぐようになる。みんな最初は「新米」だけれど、上司や先輩に叱られながら一通りの業務が一応できるようになり、自分の職場へ後輩が入ってくれば、教える側にも回る。経験が浅いうちは浅いなりの教え方になってしまいますが、自分としては浅いつもりはない。自分の仕事ぶりについても、自分がいま立っているレベル、目線で見るので、自己評価はたいてい甘くなりがちです。

 組織の中で仕事をしてきて、上司からの評価と自己評価の間にギャップ、不公平感を持ったことのない人は恐らくいないでしょう。そこにはもちろん人事評価制度の設計や上司(評価者)への教育が適切に行われている環境があるべきですが、人間である以上、ぶれや主観を排することは不可能ですし、ぶれや主観、人間関係の機微があるからこそ仕事は辛いけれど面白いと思うのです。

「一皮むけた」瞬間


 そういうことがなかなか分からず、要するに「時間がかかった」出来の悪い若手だった僕が「一皮むけた」のはどんな瞬間だったのか。「普通の人の体験」としてお読みいただければ。

 

1. 自分の能力不足でぶつかった壁を乗り越えたとき

 出来が悪かったので、このステージを抜けるのに時間がかかりました。そもそも「自分のせい」だと気付いていない。壁を乗り越えようと思わない。分かっていても行動に移せない。だから結果が残せない。それが最初の2年間でした。

 その後、部署が変わって自分ではかなり頑張り、当時の上司には可愛がられ評価され、そして勘違いをして天狗になった。上司は「そのステージでの自分」を評価してくれていたのに、「先輩たちも超えた」と思ってしまった。そのタイミングで上司が変わって評価も変わり「自分を評価しない理不尽な上司が悪い」と不貞腐れました。思えば、ここで突き落とされたのが良かったのです。

 「理不尽な上司」に対して「自分はそれにどう対応するか」を考えて実行したときに一皮むけました(前にも少し触れたかもしれません)。環境のせいにしない、言い訳をしない、全てを「自分ごと」として行動する。そこからのプロセスは大変でしたが、「そうあらなければならない」と気付いたのは一瞬だったと思います。最初に一皮むけた瞬間でした。

 

2. 成長のために与えられた課題を達成できたとき

 ここで有能かつ厳しい上司に徹底的に鍛えられて、「なにくそ」と立ち向かった。負けず嫌い魂が開花した時期です。半年ごとにレベルアップした課題が降ってきて、容赦なく叩かれながら意地でも「プラスアルファ」を付けて返す。そうすると、毎回少しずつ評価の言葉が(絶妙なことに、自分の期待よりも少し低めに)良くなってきて、しかし改善点、痛いところをズバリと突かれる。3年ほど、この上司の下で猛烈に働いて、最後には「自己評価を少し上回る褒め言葉」をもらうことができたのです。

 いまの自分が思うのは、この時に頑張った自分ではなく、この上司の凄さです。ときおりお酒が入ったときに「上司をやることの難しさ」を部下である自分に吐露してくれた人間味も、「ついていこう」と思えた理由です。「悲哀」の代名詞のように語られる中間管理職ですが、組織の要石なのだと伝えていきたいし、サラリーマンではなくなった自分もバーチャル組織の中で実行していかなければならないな、と書きながら考えました。

 次回に続きます!