キャリア メンター ネットワークは、将来性ある若者のキャリア形成をサポートします

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キャリア形成をさまざまな視点で見つめます

こんにちは。Alexです。 シンガポールの飲食業では(でも?)年がら年中、人が辞めては採用を繰り返す日々。正社員で数か月、パートはだいたい2か月。

 

1年以上働く人は少ないマーケット状況の中、会社は設立3年、スタッフ約50人。1年以上勤務するスタッフが12人、2年以上は6人。この割合でコアスタッフが残ると、チームの屋台骨ができ、会社全体の舵取りがしやすくなります。20160924 01 次のタスクは、店舗の開店スピードを上げるための、オペレーションの簡素化と運営のシステム化で拡大路線へ・・・と教科書には書いてありそうですが、シンガポールで急拡大しては生計が立たず撤退した会社も数多く見てきた私としては、やはり会社の現状の力を見極めることも大事だと思うのです。アジアの成長鈍化の波は、シンガポールでもサービス業の最前線で、ひしひしと感じます。 成功例を見る限り、今の会社の改善点がいくつかありますが、テキストやマニュアルに載せきれないポイントは、やはりトップマネジメントとコアスタッフとのグリップを強く」という点。「スタッフとのグリップ」は、職場である限り仕事を通してしか構築されないと信じておりますが、プラスアルファで、スタッフから誘われた個人的なイベントには、ファミリーで顔を出すことにしています。例えば、子供の誕生会、新築祝い、結婚式、彼らの年中行事のお祝いなど、人が多いほうが、よりおめでたいもの。少し忙しくても、結構遠いなと思っても、「誘ってくれた方に対して、参加で応える」のは私の流儀。それは、私が人を誘う勇気がない臆病者だからかもしれません。私は、断られるのも怖いし、誘おうかな、でもそんなに親しくないかな、声をかけるのをどうしよう、どうしよう・・・・と考えてしまう性質。だから、誘ってくれる人の勇気に応え、誘われれば参加します。20160924 02 同時に、スタッフから提案を受けた場合も同様。自分のアイディアが採用されて、会社が動く手ごたえ感と素早さは、中小企業ならではの醍醐味。私自身もそれがうれしいから、スタッフの提案も良いものはすぐ実行し、アイディアは「やってみる機会」を提供するよう心掛けています。 そんなきれいごとを言っても、もちろん「やる前からダメ」という場合もあります。 例えば、「殻付きロブスターのドリア」を提案されたとき、「殻とホワイトソースの組み合わせはダメ」といったのに、「試作してみた」と焼けた殻の臭いに包まれたロブスターが刺さったクリームソースのドリアを持ってきた時は、眉をひそめて「・・・・・だから、やるなって言ったじゃん(苦)」とひとこと。さすがにシェフ本人も苦笑いで納得。 20160924 03そんなこんなで毎日ドタバタしながら3年。 お店の運営は、日々気が抜けません。品質の維持だって大変ですが、まずは3年間続けられて、支えてくっださったお客様に感謝。忍耐強い投資家に感謝。日々ともに戦ってくれるスタッフにも感謝。私も普段から店頭に立っていますが、自分のサービスが喜ばれる以上に、スタッフがハッピーで接客を楽しみ、好評価をいただくことが、何よりも嬉しい。 私への最大のご褒美は、長く働くスタッフから頂く、パーソナルなフィードバック。「ここで働けて、毎日幸せです」と携帯メッセージが届いたり「あなたが僕のことを見ててくれている、とわかって嬉しかった。ありがとう」と挨拶をしにきてくれたり。「あなたから学ぶことがある。だから僕はここで働くことに決めた」と言ってくれるのは、じんわり嬉しさがこみ上げる。 さて、3年一区切りといいますが、最近ふと、何かがストンと抜け落ちたような感覚に陥っております。それは、自信と表裏一体の気持ちかもしれません。会社の運営統括責任者として、現場を動かし人もついてくる実感がある。自分の目が届く範囲でのマネジメントは得意。だから自分が今までの経験を、この職場で今後も出し切れるだろう、という伸び伸びした自由感と同時に、「この先自分が勉強しなければ、それ以上に会社が伸びない」という限界感。これが、今感じる、私の壁。本を読んだり講座に出たいわけではないのですが、ビリビリ刺激がある、化学反応を起こしそうな人との出会いがほしい。 (私は家族関係には満足なので、仕事面でそういう欲求があるのですが、もし私生活だとこういう感覚から不倫とか浮気が始まるのかもしれません(笑)。20160924 04私は、超健全に仕事面での成長を願うタイプの肉食系女子。) 実際には、家族時間も必要ですし、時間と体力が限られている部分もありますが、「何か、楽しいことをやりましょう」という気持ちが出てきたことは、ひとつ階段をのぼった証し。たぶん。(←何事もポジティブに考えるタイプ)出会った人とのご縁も大切に、さや当てのように、少しずつ何かに取り組んで動いているうちに、きっとすべてがまとまる波がやってくるだろう。 というわけで、自分の対応範囲を広げるために、もっと勉強が必要なAlexなのでした。 それでは皆様、また来月お目にかかりましょう。