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キャリア形成をさまざまな視点で見つめます

こんにちは。Alexです。

シンガポールは本日、2015年8月9日(日)、建国50周年を迎えました。プロジェクトはSG50(エスジー フィフティー)と呼ばれ、8月7日(金)~10日(月)まで祝日。

今日は公共交通機関(電車やバス)が無料、国内各地でイベントが行われ、地域ごとに大型テレビで式典を見られる会場を設営し、企業では通信会社(Singtel)は長期の祝日となった8月7-10日の4日間、ローカルのデータ通信を無料とし、各ショッピングモールでは、独自のセールを行うなど、国を挙げての祝賀ムード。

2歳児を連れたAlexには、人込みの中に行く自信がないので、テレビで見ようと思っていたのですが、大学時代の先輩が、飛行機乗換のためシンガポールに立ち寄られるとのことで、「それじゃあ、せっかくだし」と、思い切ってイベント会場に行くことにしました。

そもそも、この先輩、お互いになんとなく覚えてはいたものの、つい最近、Facebookを通して、直接のコンタクトができたばかり。

「そもそも最後のあったのいつだっけ?」

「私、まだ学生だった気がするんですけど」

「もしかして20年前!?」

「まさか!?え?いや、確かにそうなるかも・・・」

という、改めて考えると、驚異の事実。

ところが最近のソーシャルメディアネットワークのおかげで、なんとなく近況がわかり20年の月日をあっという間に飛び越すことができます。現代のコミュニケーションツールも、ポジティブな使い方をすれば、ご縁の再発掘に多いに役立つものですね。

さて、話は飛んで本日のメインイベント。

国家の威信をかけた盛大な祝賀式典は、例年の以上のスケールで開催された航空ショーや花火大会など、広く楽しめるものでした。とりわけ私は、20機もの戦闘機が「50」のフォーメーションを組んで低速&低高度で飛んでいく様子には度肝を抜かれました。テレビでコメントを聞きつつ式典の全体像を見るのも良いですが、ライブ感にはかないませんね。現地に行って良かったです。歴史的な日に偶然やってきた先輩も、ひとしきり感動し、忘れられない一日になったようでした。

シンガポール独立50周年とはいえ、独立国家としての始まりは、決して「勝ち得た独立」ではなく、兵糧攻めにあうように「一人で生きられるわけがないんだから、苦しんで根を上げろ」と、切り離され蹴りだされるようにして独立させられた小さな島。当時の独立スピーチは、悔しさで涙にぬれた決意表明。そこから東南アジアで唯一、クリーンな国家を築き上げた激動の50年。シンガポールとは、私利私欲より国力を上げることに力を尽くしたリーダーたちの、偉大なる産物。

式典の前は「あの戦闘機を1機飛ばすのに、いくらかかっているんだ。税金の無駄遣いだ」と、シンガポール国民の茶飲みの話題になっていたものですが、この若い国では国民のロイヤリティを高めることが重大な政策の一つ。今回の盛大なイベントの後、人々が「シンガポール人であることを、誇りに思う」とインタビューに答えたり、Facebookへの書き込みをしているのを見ると、このイベントは大成功だったな、と思うのでした。

というわけで、就職活動と全く関係がないシンガポールの一コマから、考えたことをいくつかご紹介。

イベント会場に行ってみて、「面倒だな」とか、「やっても意味がない」と言う前に、動いてみると、何かを得るな、と。私は平日に仕事と保育で全力疾走なので「休日はできれば休みたいし」と思ってしまうのですが、お友達がいるとなると、話は別。「せっかくだから」と、重い腰を上げるタイプ。モチベーションの源泉は、「自分のためより、人のため」。ですから、自分の行動がマンネリ化しないように、時々お友達と約束をして、いつもと違うことをするのも良いと思えました。

次に、時として人とのつながりが、何かの化学反応をもたらしてくれることに気づきました。今回はFacebookを通して20年ぶりに先輩と再会しました。彼は過去5年間、技術者としてドイツに駐在していたそうです。今まで、自分が現地採用のスタッフとして、日系企業の駐在員と現地採用者の待遇の違いに、神と下僕くらいの差をマジマジと見せつけられ、本当に辛かったものでした。今は年月も経ち、自分の立ち位置も変わり、先輩のお話を伺いながら、「駐在員だからこそできる仕事がある」ということを、しみじみ感じました。現場の

ことは現地の人が知っているとしても、大企業の本体を動かすには、現地採用者が何を吠えてもだめ。社内人脈がある本社の人の役割というものを、つくづく感じるきっかけになりました。自分と関係する人たちと、(または、直接関係がないように思えても)、自分とは少し違う視点を持つ人と話すのは、面白いものです。

シンガポールの建国の歴史については、識者のコメントをご参考に。私が感じたのは、記念日の過ごし方。例えば彼氏彼女の誕生日、付き合ってx周年記念、両親の結婚x周年など、「記念日なのに、何のアレンジもない」と、ケンカの定番。私はテレと金欠もあって「普通でいい」と言ってしまうのです。でも、節目として、ハレの日を意識的に演出する効果は、関係をレビューする上で大切なことに思えました。「シンガポール国民であることを、誇りに思う」と答えた人たちを見ながら、私はこんなことを考えたのです。

「あたたと一緒にいることを、誇らしく思う」と言ってくれる人、誰かいるかな?

「私は私であることを、誇りに思う」と、自分で信じられる人生を送っているかな?

そんなわけで、シンガポールに暮らし始めて9年目。最近ようやく、少し先の将来図(自分がビジネスとしてやりたいこと)のフレームワークが見えてきました。

シンガポールで仕事を失った経験4回。

仕事は自律的にマネジするけれど、小役人タイプやずるい人が上司になると、決定的に合わないのが弱点。

数々の失敗にくじけず、自分の仕事の力をつけながら、やっぱり自分が幸せだと思うことを、実現していこうと思ったのでした。

私自身がまだまだ努力中の身ですので、就職活動をしていらっしゃる皆様方と共に、少しずつ前に進んでいければと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。