なぜ一般社団法人キャリアメンターネットワークという団体に関わることになったかと言えば、私自身の経験からお役に立てることが沢山あるという面もありますが、それ以上にメンターが集まり、キャリア形成に向けて支援するという仕組みと、そのメンターの集まりを拡大していくことにも興味を持ったからでもあります。
さて、簡単に自己紹介をします。私自身は、1996年に大学の文系学部に入りまして、入学直ぐに知り合った後のゼミの指導教官からインターネットというものを教わり、1年生の頃から研究室でネットサーフィンをやっていました。その後、学内の情報処理教育のチューターをやらされたりUNIX/Cで目的のない開発をしてみたりしていました。ウィルス対策ソフトもファイアウォールも商用で徐々に普及している頃のお話しです。学生時代は海外に商品の買い付けに行っては、ネットで販売することもしていました。2000年のAmazon上陸はとても大きなインパクトだったことを覚えています。
ちなみに卒業した2000年は、就職氷河期の真っただ中で、有効求人倍率は初めて1倍を下回り、内定式に出られない学生が大勢いた時代でした。
今振り返ると、就職内定率の低下の大きな問題は、学生に対して自分自身のキャリアを深く考える前に「とにかく就職しておこう」という心理的圧力がかかり、安易な判断で入社を選択するところにあるのではないかと思っています。
また、世の中には、就職がうまくいくノウハウとか、仕事がうまくいくノウハウ、が氾濫していますが、人事採用を経験した人が書いているものはほとんどありません。大企業の人事担当者であれば、人事全体を見ることは難しく、小さな会社であれば採用にそれほどチカラを入れることはありません。
中堅企業で人事をやっている人達も、基本的に人事としてのキャリアを極めるか、管理職としてその企業の発展に寄与しているわけですから、本当に読みたい採用する企業側のノウハウというものはそうそう外に出るものではないのです
(採用を行って年間200面接を数年間続けてきた感想です)
これまで人事コンサル、人材紹介、人事採用等を経験してきましたが、キャリア形成の本当の難しさは、時代の変化にともない求人職種が変化し、仕事に必要となるスキルも変化することにあると考えています。ですので、私が伝えたいこととしては、変わりやすい表層的なことよりも、本質的な部分でかつ言語化しにくい感覚的な部分であったりします。
実際、海外のパートナーと仕事をすると、商習慣という点で大きなギャップを感じることが多くあります。逆に、商習慣が大きく異なっていても、人間だから考えることは一緒だなと感じることもそれなりにあります。
そのような感覚的な部分が実はビジネスの成否を分かつ事が多いのですが、これはノウハウ本やWEBに溢れている出所不明の情報で習得することはほぼ不可能だと思います。
そういった意味で、一見時間がかかり自分の時間が自由にできないと感じてしまう、対面でのコミュニケーションが、キャリア形成にはもっとも近道であるということを、できるだけ多くのメンティとなる方々に感じてもらえるような関わり方ができればと思います。
自由な発想と地道な努力で、これからの時代を乗り越えていくポテンシャルを持っているにも関わらず、「企業面接」だけをクリアできなかった方々にお会いできることを楽しみにしています。
面接がうまくいかない。という課題は2日で解消できます。実際には、その後どう自分らしく働いていくかが重要ですので、そんなお話しができればと思います。